基幹システム『注文分譲クラウドDX』と現場管理ツール『現場Plus』で工務店・ビルダーのDXと業務改善を推し進めてきたダイテック(東京都品川区)は今期、大きく舵(かじ)を切る。同社がどう変わろうとしているのか、野村明憲社長が明かす。
残業を大幅に減らしても受注は4倍
削減した業務時間は1億円弱に!
野村 私たちダイテックはこれまで、住宅会社向けの基幹システム『注文分譲クラウドDX』と施工管理ツール『現場Plus』を基点に、福井コンピュータアーキテクト、log build、Cocoliveと連携し、各社のプロダクトをつなぐことで、工務店さんのビジネスモデルをデジタル化するトータルソリューションを提案してきました。
『注文分譲クラウドDX』と『現場Plus』は、すでに数千社の企業に採用されており、協力会社を含めると10万社規模での利用が広がっています。これら製品の良さを深く理解してうまく乗りこなし、具体的な成果をあげている企業が数多くいます。
例えば、ある工務店さんは、60時間あった残業時間が6分の1に減り、かつ生産性が向上して50棟だった年間受注棟数が4倍に増えました[CASE01]。
またある工務店さんは、業務時間を年間で約557時間削減し、それをコスト換算したところ、会社全体で9286万円にまでのぼることがわかっています[CASE02]。
そして、またある工務店さんは、九州を拠点にしながら関東・関西・中部圏でのエリアジャンプに成功。現場に行く回数・移動が減ったことで、ある現場では41万円ものコストを削減しました。[CASE03]。
工務店の「根本的な経営」に貢献したい
野村 このように、私たちが提供するシステムが住宅業界のプラットフォームとして十分に機能していることを確認できたいま、ダイテックは事業方針と意識を大きく変えます。
では、これからの私たちは何をするか?
工務店さん各社の「KPI(重要業績評価指標)」に着目し、『注文分譲クラウドDX』『現場Plus』の導入によって、KPIの数値がどのように改善し、最終的にどのような成果につながるのか――つまり工務店さんの「根本的な経営」の改善・成長に貢献したいと思っています。
振り返ると、私たちが10年ほど前に工務店さん向け基幹システムを初めて開発したのも「工務店さんがちゃんと儲けられる仕組みをつくりたい」という切実な想いからでした。
当時、工事原価台帳を作成するために毎日のように夜鍋をし、苦労してつくった台帳に部屋を占拠されて困っている工務店さんの姿を見て、適正な工事原価をクラウドで自動処理して原価を抑え、適正な見積と予実管理により、適正な利益を出してほしいと心から願い、システムを世に送り出しました。
今回の意識改革は、そんな私たちにとって「原点回帰」でもあるのです。
「KPIの達成」を共に目指し、共に歩む
野村 10年前と比べると住宅業界を取り巻く環境はさらに厳しさを増しています。
資材や人件費の高騰、人手不足、2025年問題、新築着工減、少子化、人口減…。そんななか地域の工務店さんは、これらの課題をクリアしながら質の高い家づくりとコストダウンを両立させ、できるだけ残業レスで1人当たりの生産性と利益を上げる経営・家づくりに舵を切る必要があります。
自社とその地域の特性を生かした質の高い住まいを提供し、かつ健康的な職場環境を実現した工務店さんのもとには、プライドを持って仕事をしたい若者が自然と集まります。
こうした取り組みが好循環を生めば、住宅業界全体の魅力向上にもつながります。
私たちは常に、そんな工務店さんと住宅業界の成長・成功のために存在したいと思っています。
KPIという定量的な目標を設定し、そこに向かって進むことは確かに挑戦を伴いますが、私たちが提供するシステムの価値は、導入企業や使える機能の数だけではなく、工務店さんがその目標を達成するためにどれだけ力強くサポートできるかにあります。
これからのダイテックは、単なる「システム屋」ではなく、「ソリューションパートナー」として、工務店さんの目標達成を支援し、共に歩むパートナーでありたいと考えています。
「生きた情報」で共に成長を支援する
野村 先ほど紹介した3つの成功事例[CASE01・02・03]のような「生きた情報」を私たちは膨大に持っています。この「生きた情報」とは、私たちが日々の業務で得た実践的な知識です。この知識を活用し、工務店さんと一緒にそれぞれの目標達成に取り組んでいきます。
具体的には、まず丁寧なヒアリングを行い、工務店さんが抱えている課題や達成したい目標を明確にします。そこからコスト削減や利益増加など、細かな数値目標を設定し、共に進むべき方向を見極めます。そのうえで、各社にとって最適な成功事例をピックアップし、業務フローに合った形で成果の検証を行いながら、共に考え、サポートしていきたいと考えています。
ダイテックのスタッフだれがうかがっても最適なソリューションをご提案し、結果を出せるよう、営業・サポート・開発の各部門で成功事例の共有を一層強化し、社内勉強会を通じて人材のスキルアップ、レベルアップも図っていきます。
同時に、新築住宅だけでなく、リフォームやリノベーション、非住宅の分野でも使っていただけるよう、『注文分譲クラウドDX』のバージョンアップ・多角化も進めていきます。
プラン・見積・ウォークスルーがその場で
大手に負けない営業がだれでも簡単に
野村 今期、私たちはもう1つの大きな挑戦に乗り出します。
それは「営業改革」です。
前述したような業界の厳しさに加え、優秀な営業スタッフが大手や他業種に引き抜かれ、受注に苦戦している工務店さんは少なくありません。
そこで、住宅営業の経験が浅い新人やパートでも見込み客対応ができる「営業」に特化したクラウドツールを開発。今夏のリリースに向けて試用・改良を重ねている真っ最中です。
このツールは、モデルハウスや見学会に訪れたお客様に対して、タブレットを使って必要な情報(予算、住みたいエリア、子どもの人数、趣味、テレワークの状況…)をヒアリングするだけで、その人にフィットした住宅プランと概算見積をその場で作成し、さらに3DCGプラン内を自由にウォークスルーできるというもの。
新人営業でもリアルな顧客情報を引き出せるうえ、土地情報を反映したプランも作成できるため、商談ステージを一気に進めることができます。
大手に比べると資本や人材は少ないけれど、自社の強みと地域の特性を反映した質の高い家づくりをしている工務店さんの営業を応援したい一心で開発しました。
ぜひ、新しい挑戦を重ねるダイテックにご期待ください。
(sponsored by ダイテック)
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