工務店を営むGさんが建て替えを依頼された。敷地は約40年前に開発された分譲地だ。着工前のあいさつ回りの段階から隣の住人が「こちらをのぞくような窓になっていないか、図面を見せろ」としつこく言ってくる。町内会長さんに話を聞くと「ゴネ得を狙ってるんじゃないの」とのこと…。 【住宅ライター:渡辺圭彦】
その家がある住宅地は、某住宅会社が大規模開発したもので、近隣には同じような意匠、間取りの家がずらっと建ち並んでいた。Gさんに依頼した建て主は、相続した古い家を撤去して新居に建て替えたいのだという。「躯体の断熱性も低いし、設備機器も含めて全体的に老朽化が進んでいたので、妥当な判断だと思いました」とGさん。
しかし、問題の隣人はしつこく「設計図を見せろ」と食い下がる。「見せて気が治まるならいいけど、どうもそういう雰囲気ではありませんでした。なにかしら言いがかりをつけられそうで…。そもそも建て主の了解もなしに見せるわけにはいきませんし、お隣に見せる義理もない」(Gさん)。
隣人からは連日のように
しつこいクレームが…
新しい家はコの字型に中庭を囲い込むプランに。基礎を打設して建物の配置が明らかになると、さっそく「建物をこちらに近づけるな」「窓をこちらに向けるな」とクレームが。
「そんなに広い敷地ではないので、もともと周囲に対しては地窓や高窓程度にして中庭に開く案でした」とGさん。上棟してそちらの家に向いた窓がないことを示すまでは、その隣人は顔を合わせるたびに文句を付けてきたという。
不当な要求には
一切応えない姿勢を貫く
ある日、Gさんが町内会長と雑談をしていると、その隣人の話題になった。町内会長さんは「ああ、あの人ね」と訳知り顔。よく話を聞いてみると・・・
この記事は新建ハウジング4月20日号8面(2025年4月20日発行)に掲載しています。
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