MDW(ミラノデザインウィーク)が今年もイタリア・ミラノで開催される。奇数年の今年は、サローネデルモービル(家具)とエウロルーチェ(照明)の開催年。会期は4月8日~13日。ローフィエラの会場だけでなく、市内各所でさまざまな企業やデザイナーによる展示が行われ、街はお祭りムードに包まれる。

奥村公子さん
昨年に続き、今年も現地取材を行う(有)アルファ・スパッチオ代表でインテリアデザイナーの奥村公子さんに現地から最新情報をお届けしてもらう。25年以上にわたりEUインテリア関連見本市の現地取材を続けてきた奥村さんが、その独自の視点で随時現地から今年注目のデザインやトレンドを発信する。
【5月14日更新】
FuoriSalone : isola
ここまで移動の足であるメトロの駅単位でフォーリサローネの展示をピックアップしてきました。最後に少し離れた場所にありますがミラノに来たらここはぜひ、というおすすめ2か所のSRをご紹介します。
【Rossana Orlandi(ロッサーナ オルランディ)】

ファッション業界からアート&デザインの世界に転身したロッサーナのギャラリーは、元ネクタイ工場。いつ訪れても豊かな緑と色とりどりの花々が出迎えてくれます。市内でも屈指の心の癒されるショールームです
【Paola Lenti(パオラ・レンティ)】

昨年新ショールームをオープン。イン/アウトの境の無い空間構成の明るいSRです。何といっても美しい色彩に魅了されますが、素材や製造に関しても先端技術への研究を積極的に進めているメーカーです
日本へ戻る途中、ヘルシンキに2泊し、念願のアールト夫妻の自邸兼オフィスを訪問しました。長く愛される自然素材のシンプルな温かさ、暮らしに寄添うスケール感、スムーズな動線を実感しました。

Alvar Aalto自邸兼オフィス
2025年、ミラノで開催された MDW(ミラノデザインウイーク:サローネ国際家具見本市・フォーリサローネ)の速報レポートは今回で終了です。
今年のMDWから見えてきたデザイン・素材・カラー・パーツ等のトレンド、メーカーごとの新製品情報などより詳しい情報は6月13日(金)開催の【スガツネトレンドセミナー2025:ミラノ発!これからのデザイン】セミナーにてお伝えいたします。
セミナー終了後は、SRのご案内を予定しています。各メーカーが採用している輸入金物をチェックしてみてはいかがでしょう。
皆様のご参加をお待ちしております。
【5月8日更新】
FuoriSalone : Missori
ミラノの中心Duomoから地下鉄で一駅、この地区ではミラノ大学でのINTERNIエキジビションが毎年開かれています。
駅を出るとVia Largaに沿ってキッチンをはじめとしたインテリアSRが点在しています。毎年足を運んでいますが、今年はベラスカタワーやテアトロピッコロなど著名な建物を使ってのイベントが開催されたため、これまで以上に見どころの多い地区の一つとなりました。
【INTERNI(インテルニ)】

2008年からここミラノ大学で開催、フォーリサローネを牽引してきた存在のINTERUNIエキジビション。今年のテーマは《Cre-Action》。会場中庭ではリサイクル素材+新たなテクノロジーのインスタレーションが多くみられた
【Cassina(カッシーナ)】

カッシーナはル・コルビュジエ®、ピエール・ジャンヌレ®、シャルロット・ペリアン®・コレクションの60周年を記念したインスタレ―ションと演劇《Staging Modernity》を上演した。会場は200年前に建てられ1998年に閉鎖、2007年から大規模改修がなされた由緒ある劇場テアトル・リリコ・ジョルジョ・ガーバー
【DEDAR(デダール)】

《Weaving Anni Albers》展。20世紀を代表するテキスタイルデザイナーアンニ・アルバース。DEDARが製作したアイコニックな5つのファブリックスを最新の技術で再現した。モダニズムを象徴するベラスカタワー(1958年)が会場とあって連日大盛況だった
【Ernestmeda(エルネストメダ)】

モダンデザインのキッチン。ポケットドアで必要に応じて隠すことのできる大型のストックヤードを併設するリビングキッチンをメインにアウトドアキッチンも置かれている
【CESAR(セザール)】

カーブのある縦リブキッチン扉が特徴のアイランドキッチンは2024年に発表され注目を浴びたもの。昨年、プロトタイプで鳥がプリントされていたキッチンは美しいグラデーションのブルーガラス扉にチェンジされていた
【5月7日更新】
緑あふれた公園や多くのPalazzoが点在する地区。この界隈ではMDW期間中にSRや歴史的建造物を使った企画展などが数多く催されます。毎年話題を集めるインスタレーションには開場前から長蛇の列ができるのが恒例になってきました。

Corso Monforteの通りにPorta Venezia Design Districtの横断幕を発見
【Elle Décor Italia (エルデコ・イタリア)】

Palazzo Bovaraを舞台にしたPatricia Urquiora による《Alchemist (錬金術師)》と題したインスタレーション。日常と非日常が交錯するエモーショナルな空間。壁面のアートワークには京セラが開発したインクジェットプリンターが使われている
【Appartmento SPAGNOLO(アパルタメント・スパニョーロ)】

Palazzo Castiglioniではスペイン風のインテリアで表現したアパートメントのインスタレーション。アールヌーボーとコンテンポラリーデザインが一つに調和する空間を創り出した
【Louis Vuitton(ルイ ヴィトン)】

今年も《Objets Nomades》の展示をPalazzo Serbelloniで開催。一番大きな展示室に家庭用品の数々が並べられていた。万華鏡と名付けられたキャビネットはプロトタイプのようでアンタッチャブル
【Armani Casa(アルマーニカーザ)】

創設25年を迎えるにあたって、日本贔屓をうかがわせる《Oriental Inks》 コレクションを発表した。通りに面して15面のショーウインドーが並ぶ。一つひとつ眺めて歩くのも楽しい
【Artemist(アルテミスト)】

‘lAppartomentsの第3弾、美しいらせん状の階段が出迎えるPalazzo Donizettiの各室を6つのプロジェクトが手掛けた。デザイナー・職人・アイテム等プロジェクトに関わったすべての人・物が資料として開示されている
【De Padova(デ・パドヴァ)】

《A way of living》をキャッチフレーズにシンプルでナチュラルなコンテンポラリーデザインの家具がゆったりと展示されている。スペースを区切るピボットヒンジの大形ガラスドアの斬新で美しいデザインとスムーズな動きが印象的だった
【5月6日更新】
FuoriSalone : Brera Design District
年々増加の一途をたどるミラノ市内のデザインイベント。とりわけコロナ禍以前から勢いが止まらないブレラ地区。小さなギャラリーも多く昨年・今年ともガイドブックに掲載の参加者数は210を超える。レストランも多いこの地区は夜ともなると町中の小路はワインとイタリア料理を囲んで深夜までMDWのこの時を楽しむ人々で埋め尽くされる。

ブレラ地区の通り。どこも人々の笑顔とおしゃべり、音楽も
【Moroso(モローゾ)】

優しいカラーにアクセントカラーのブルーの組み合わせ。センターテーブルやパーソナルチェアの背面等のタイルづかい
【Hermès(エルメス) 】

洗練された美意識が会場を包み込む。天井から下がる真っ白な円・三角・方形の筒、エルメスの様々なオブジェが納められ、美しいカラーの光が床面に投影されている
【Flexform(フレックスフォルム)】

今年はフィエラには出展せずブレラ地区の旗艦店と他2か所の展示となった。素材・カラー・フォルムすべてがシンプルでナチュラル、和の雰囲気も漂う
【Boffi(ボフィ)】

キッチンとバス・洗面がメインのSR。昨年90周年を祝った老舗のメーカー。昨年のデザインは素材を変えて展示されていた
【5月6日更新】
Fuori Salone:Via Durini
今回のレポートの最初にお伝えしたB&B/Maxltoはじめ、お馴染みのCassina、Porro、Zanottaなどインテリア関連の大型ショールームが並ぶ地区。短い通りですが来訪者にとっては短時間で多くのSRを回れる嬉しい場所です。
【Via durini (ヴィア・ドゥリーニ)】

ドゥリーニ通りにはグリーンが各所に置かれ心地よい。カッシーナSRの前にはOUTドアリビングが出現
【Zanotta(ザノッタ)】

新しいデザイナーとの新作や名作のリモデル(素材や貼地の変更や追加・再解釈)を展示。色彩やグラフィカルなリズム感が新鮮。お馴染みのSaccoも新素材で貼り替えられている
【LAGO(ラゴ)】

フィエラでの展示でも見られたグラフィカルな優しい色使いのカラーガラス扉。均一ではない扉幅、多色展開のカラーによって一味違った壁面収納を提案している
【Cassina(カッシーナ)】

多くの著名デザイナーによる製品づくりが特徴の一つでもあるカッシーナ。特に今年は1965年に世に送り出したコルビジェ・ジャンヌレ・ぺリアンの3人による家具(4デザイン)の60周年にあたる。ということで4つのアイコニックデザインを復刻。コレクション60として限定数で発売する
【Loschebobois(ロッシュボボワ)】

今年2年目になる新ショールーム内。一歩足を踏み入れるとロッシュボボワの《Art de Vivre》を最高のパフォーマンスで表現した空間が飛び込んでくる。ワクワク・ドキドキする空間を楽しんでほしいとのデザイナーの願いが込められたカラー・パターンからエネルギッシュなパワーが溢れ出ています
【Baxter(バクスター)】

《West Coast Aesthetics》をテーマに、1960年代の西海岸の雰囲気を取り込んだタイムレスなデザインを打ち出した。空間はIN-OUTがシームレスにつながるレイアウト。伝統のデザインと最新のテクノロジーの融合を通してサスティナブルな製品を提案しています
【Edra(エドラ)】

ドゥリーニ通りの中ほどに位置する18世紀のParazzo Durini内のSR。バロックやロココの装飾の中にモダンなエドラの家具がしっくりと納まりミラノのラグジュアリの一つの形を感じとることができます
【5月3日更新】
Fuori Salone: Via Manzoni
スカラ座、アルマーニホテルなどがあるマンゾーニ通り界隈はラグジュアリーブランドが点在しています。
Molteni&Cの旗艦店《Palazzo Molteni》が2025年1月にオープンし、同社は今年フィエラには出展せず常連がまた1社消えたことは大きな話題になりました。

スカラ座前広場のデザイン・キオスク
【Molteni&C】

ph©molteni
Palazzo Molteniは完全予約制。今年の新作は《Letters to Milan:中庭》《Jio Ponti Objects:館内》の2つのインスタレーションと共にマンゾーニ通りの向い側、Museo POLDI PEZZOLIで展示された
【PoltronaFrau】

《The Five Seasons collection》と題した今年の展示。四季をめぐり最後に見つけるパーソナライズドシーズン
【Giorgetti】

名車Maseratiにインスパイアされた流れるラインが今年のテーマ。ソファのフォルム・ステッチ・ディテイルなど随所に表現されている
【Henge】

照明デザインで知られていたメーカー。数年前スピーガ通りに移転した。細長い小路の奥にある威風堂々としたSR、巨大な石の塊のキッチンに圧倒されます
【5月2日更新】
第63回ミラノサローネ国際家具見本市では、今年もミラノ市ともタッグを組み、これまで以上に充実した、見ごたえのある文化プログラムを用意しました。ミラノサローネがトレンドセッターとして世界のデザインシーンをリードし続けている背景には、主催者サイドのたゆまぬ努力や高い理想があることを改めて感じます。
ミラノ市内にSRのあるラグジュアリーブランドやビッグネームが会場を離れる傾向が今年も続く中、これからのミラノサローネの魅力を高め、出展企業の価値を増幅する『キー』の一つが文化プログラムの充実の中に潜んでいると言えるでしょう。
【フィエラ・ロー会場内】
H13-15 Villa Héritage : ⓓPiere Yve Roche
フランス人建築家の手によるタイムレスなインテリアプロジェクト。過去を自由に使いこなし現在と一つにつながり新たな未来へのデザインを生み出す。本物のラグジュアリーを体感する没入型のスペースにはメード・イン・イタリー(40社超)が参加した。

エントランス。QRコードで入場

グリーンのサロン

ミュージックルーム

ベッドルーム
窓の外にはヴィスコンティのシネマ「ヴェニスに死す」の映像が流れている
H22-24 La dolce attesa: ⓓPaoro Sorrentino
小さな劇場に入って小さな乗り物(チェア)に乗り込んで脚を投げ出す。アカデミー賞受賞のナポリ出身の監督が今の時代に示唆する「甘い期待」の意味は?自分自身を開放するための「待つ」という感覚を、ほんのひと時でもこの空間で体感してみよう。

万華鏡とチェア ©Margherita Palli

右:自走する乗り物(チェア) 左:小さな劇場内部、2人ずつしか入れない空間
【フォーリサローネ】
Castello Sforzesco-Museo della Pietà Rondanini《Mother》:ⓓRobert Willson
ロンダニーニのピエタ美術館(スフォルツェスコ城)。光と音との演出によるインスタレーションを静謐な空間でゆっくりと鑑賞する。未完のミケランジェロ最後の彫刻を別次元で堪能した。

ピエタ美術館のあるスフォルツェスコ城

エントランス

館内ピエタ像
Pinacoteca di Brera-Cortile d’Onore《Library of light》ⓓEsDevlin
MDW(ミラノデザインウイーク)開始直前に発表されたプログラム。美術館の名誉の中庭、AntonioCanovaの彫刻「ナポレオン」を囲むように3200冊の本を並べたLED照明付きの書棚が出現。直径18mのゆっくりと回転する円筒形の彫刻、昼は本棚の鏡に反射する光、夜はLED 照明が周囲の列柱や彫刻を照らします。

全景

背面から見た本棚

3200冊の蔵書を載せて回転中

座面もゆっくりと動く
以上、サローネ本会場の展示と主催者の企画による文化プログラムを筆者のオリジナル画像でご紹介しました。
今年のトレンド分析やMDW参加各社の詳細なレポートは6月第2週に開催する予定のセミナーでしっかりとお伝えします。このサイトでもご案内いたしますので、ぜひご参加下さい。
速報レポートの後半は、MDWのもう一つの柱、ミラノ市内のフォーリサローネのショールーム展示やイベントをお伝えします。
【4月29日更新】
今年、フィエラミラノ・ローに出展した日本企業は6社、全出展企業の1%にも満たない数です。家具インテリアの分野ではまだまだ世界のリーディングカンパニーと同じ土俵に立てる企業は少ないのが現状だと痛感します。
そのような中でも継続して出展しているリッツウエル・マルニ木工・カリモク家具のスタンドには明らかにリピーターと思える来場者が訪問してきます。出展を継続していくことで知名度を高め、地道にファンを増やしていく努力が実を結んでいると実感しました。
エールを送る気持ちを込めて日本企業のスタンドを紹介します。
【Ritzwell】

Ritzwell/15回目の出展となるリッツウエル。新作ソファは8年ぶり。職人が椅子ひじ掛け部のレザー貼りの実演中
【DAFT about DRAFT】

DAFT about DRAFT/3回目の出展、新作no.15を1万個のアクリルボールの中に吊りこみ光と音で演出した
【Nagano Interiors】

Nagano Interiors/14号館での展示となった2回目の出展、明るく入りやすいスタンドで賑わっていた。スタッキング可能な棚や欧米サイズの展開も
【ADAL/Look into Nature】

ADAL/Look into Nature/い草を世界に!《Weavers》をテーマに2回目の出展。日本の素材を日本の技術で、工芸品ではなく産業製品として世界に送り出す(ph:adal)
【Karimoku Furniture】

Karimoku Furniture/芦澤啓治によるスタンドはクローズドな雰囲気で落ち着いた佇まい。ホテルやマンションなど物件に対応している
【Maruni Wood】

Maruni Wood/Hiroshima(チェアⓓ深澤直人)で大躍進を遂げたマルニ木工。カリモクとは対照的な2面解放のスタンドで新作4アイテムを披露
【4月29日更新】
メトロ終点駅から会場へ。手荷物検査、入場パスのコ―ド読みとりを終えると、ようやく入場です。会場の一番奥にある22&24ホールまでは東ゲートから徒歩15分、メトロ出口から合わせておよそ20分かかります。
ご紹介する22と24ホールは、トレンドセッターとしてのミラノサローネをしっかりアピールするメーカーが多い、いわゆる花形のホールです。
【Kartell】

Kartell(カルテル)/ミラノサローネの顔とも言えるメーカー。Ferruccio Lavianiが手掛けたスタンドは深紅の床・壁。中央にはフィアットとデザインコラボしたコンパクトUV車≪グランデパンダ≫が展示されています
【Classi Con】

Classi Con(クラシコン)/Eileen Gray のプロダクトで知られるドイツのインテリアブランド。
その名の通り、クラシックとコンテンポラリーが調和するデザイン
【Moooi】

Moooi(モーイ)/多くのビッグネームがフィエラ・ローから離れる中、会場にリターンしたモーイ。広くはないスタンドでも華を感じさせる魅力がある
【Nikari】

Nikari(ニカリ)/北欧メーカーが「3days of design」などにシフトしている中、フィンランドメーカーは貴重な存在。2枚の合板で作る新作チェアは逸品
【Gandia Blasco】

Gandia Blasco(ガンディアブラスコ)/スペインでブランケットメーカーとして創業。
隈研吾・田村奈央などのデザイナーによる初めての家具コレクションを発表
【La Palma】

La Palma(ラパルマ)/安積伸・朋子デザインのスツール≪LEM≫でおなじみのメーカー
【Caimi】

Caimi(カイミ)/防音・遮音・吸音等環境配慮の素材を開発。パネル等の製品を展示。コンセプトは《Close to the future》
【Glas Italia】

Glas Italia(グラスイタリア)/高度なテクニック・著名デザイナーによって今年も多くのガラス素材による新作を発表
【Lago】

Lago(ラゴ)/家一軒のコーディネートを回遊式で提案。ガラス脚のベッドは定番
【Laminam】

Laminam(ラミナム)/大判セラミックタイルメーカー。世界最薄2㎜を実現
【Nanimarquina】

Nanimarquina(ナニマルキーナ)/独創的なデザインが魅力のスペイン発ラグメーカー。クラフツマンシップとナチュラルな素材
【TUUCI】

TUUCHI(トゥウチ)/アウトドア空間。エレガントなパラソルの下で優雅に過ごす
【Kettal】

Kettal(ケタル)/IN-OUTの双方で使用可のソファやテーブル(セラミックトップ)
【Jannelli&Volpi】

Jannelli&Volpi(ジャネルアンドボルピ)/1961年創業の壁紙メーカー。欧米風の美しいカラーやパターン
【Edra】

Edra(エドラ)/世界の富裕層をターゲットに据えたラグジュアリーなスタンド。新旧の名作が並ぶ。手作業と高度な技術の結集したアートピース
【4月25日更新】
ミラノ市を挙げての一大イベントMDW(ミラノデザインウイーク)が幕を閉じ、すっかり静かな日常に戻った街で数日取材をした後、ヘルシンキに立ち寄り帰国しました。
詳細なレポートは、6月初めに開催予定のセミナーでお伝えしますが、まずは本会場のスタンドからのピックアップ画像をお届けします。
2025年のデザインをお楽しみください。

メトロ1番の終点、Rho駅に到着

今年のテーマ《Thought for Humans》のバナーが出迎え

会場は晴天に恵まれ、至る所で来場者の寛ぐ姿が見られる
ラグジュアリブランドや継続して出展しているメーカーの多いホール9&11(およそ75社)のスタンドからMDWのレポートをスタートします。
【Poliform】

Poliform(ポリフォーム)/日本でもおなじみのメーカー、暮らしのシーンごとにレイアウトした会場は見どころ満載
【Misura Emme】

Misura Emme(ミスラエメ)/ アートや小物類にもセンスが光る。ウォークインクローゼットの提案は各メーカーとも写真(上)のような形が多い
【Desalto】

Desalto(デサルト)/ シンプルなモダンデザイン
【Gervasoni】

Gervasoni(ジェルバゾーニ)/若々しい遊び心を感じさせる個性的なメーカー。アバンギャルドなデザインも得意
【JANUA】

JANUA(ヤヌア)/来場者が楽しめるスタンド。多くの人が童心にかえっているのがいかにもイタリアらしい
【Arflex】

Arflex(アルフレックス)/アーカイブの家具を階段状に展示。アクセントカラーのブルーも目に留まります
【Minotti】

Minotti(ミノッティ)/圧倒的なボリュームの会場が毎年話題、お馴染みのメーカーですが一般の来場者はスタンドの外からしか見られません
【Lema】

Lema(レマ)/こちらも大きなスタンドです。収納家具で名を馳せるメーカー。今年は〈Feel at Home 〉がコンセプト
【Living Divani】

Living Divani(リビング・ディバーニ)/背の高いガラスの間仕切りで各シーンをセパレート
【Flou】

Flou(フルー)/ベッドメーカーとしての定評に加え、壁面収納やベッドサイドの小物類にも注目
【SABA Italia】

SABA Italia(サバ イタリア)/有機的なフォルムに目を惹かれたスタンド。素材や仕上げにもオリジナリティが
次回は、トップデザインの集まるホール22&24をご案内します。
【4月14日更新】
ブレラ地区は、フォーリサローネの最大エリア。会場マップに掲載している数だけでも有に200を超える展示。その中で特に人気の高かった2つの会場、パラッツォ・ランドリアーニ(グランドセイコー)とブレラ美術館(光の図書館)をご紹介します。

ブレラデザイン地区の案内板。さまざまなイラストがある

グランドセイコー:吉岡徳仁デザインの「Aqua」。水で作られた透明な椅子

サローネとブレラ美術館とのコラボ、「光の図書館」(エス・デブリンとの協業)。光り輝く円形の書棚には2000冊の蔵書が収められ、ゆっくり回転している
【4月12日更新】
朝一番でフィエラ会場に。大所のメーカーが出展している9・11号館に向かいます。
ポリフォルムのスタンドは、トータルインテリアの提案です(写真下)。

リビングルーム。座っているのは同社のCEO

クローゼット

アウトドアリビング
1万個のアクリルが新作のチェアを囲んで、光と音の演出で来場者を魅了しました。DRAFT about DRAFTの展示(写真下)。
【4月11日更新】
MDW(ミラノデザインウイーク)現地から、暖かな陽ざしに足取りも軽く多くの人で賑わうフオーリサローネの定番地域、大所の家具メーカーが軒を連ねるドゥリーニ通り。
お馴染みのB&B・MAXALTO(マクサルト)の新ショールームです。
最高級木製家具ブランド、マクサルトの50周年を記念した2アイテムがメインウインドウを飾りました。同社のクリエイティブディレクターを務めるアントニオ・チッテリオのデザインによる限定50台の新作【MAXALTO 50】。シリアルNOとサインが入っています。
ソファにはPatrick Van Riemsdijkの日本の書のようなアートワークがプリントされています。

Lilum 50 : ソファ

Pathos 50:テーブル
B&B・MAXALTOの並びにエドラのショールーム「PARAZZO Durini」があります。1階の前庭に新作のアウトドア家具が置かれています。エドラらしい明るい色彩です。
【4月7日更新】
ミラノサローネの速報画像を現地よりお届けする前に、まずは今年のサローネ概要とMAPを先行配信させていただきます。

ミラノサローネ会場MAP
パンデミックの数年前から、4月のミラノ市を挙げてのデザインの祭典を総称して≪MDW:Milano Design Week≫と呼ぶようになり、今ではこの呼称がすっかり定着しています。
Fiera Milano, Rho(ローフィエラ:≒170,000㎡)での見本市と市内各所のショールームやギャラリー、イベント会場を使ってのFuoriSalone(フォーリサローネ)、双方をまとめての呼称です。
昨年は世界各地から37万人以上がローフィラ会場に足を運びました。 63回目の今年、ローフィエラには世界37か国から2,000社以上が出展する予定です。
文化プログラムにも力を注ぎ、デザイン界のトップリーダー(トレンドセッター)としての役割を果たします。
フォウリサローネでは家具・照明はもとよりデザイン・アート・フード等あらゆる分野から様々な企画展示が目白押しです。
夜遅くまで市民が楽しむデザインの祭典ですね。全てを6日間の会期で見尽くすことはできませんが、1997年以来足を運んできた独自の目線でピックアップした画像を現地からお届けします!

Fuorisalone(フォウリサローネ) MAP
【4月6日更新】
こんにちは!インテリアデザイナーの奥村公子です。今年もMDW(ミラノデザインウイーク)の取材で来週、ミラノに向かいます。
8日が開幕のミラノサローネですが、Salone del Mobil in the City ミラノ市内のサローネはもう始まっています。
【コミニュケーションキャンペーン】の一環を担っている市内のプレゼンテーションサローネミラノの街のすべてがデザイン一色に変わりつつあります。
現地から送られてきた画像をみながらワクワク感が広がってきます。

再開発地区のPiazza Gae Aulentiに出現したグラフィックパネル
Piazza Gae Aulenti _©Alessandro Russotti_Salone del Mobile Milano 2025

パネル装飾をまとって市内を走るトラム
Piccolo Teatro Strehler_©Alessandro Russotti_Salone del Mobile Milano 2025

Design Kioskは今年もスカラ座前の広場に
Design Kiosk_©Andrea Mariani_Salone del Mobile Milano 2025
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