ニチハ(名古屋市)は11月14日、名古屋東急ホテルで「ニチハ サマーキャンペーン2025報告会」を開催した。主要取引先約460人が出席。越智産業(福岡市)の越智通広社長による挨拶と、キャスター・ジャーナリストの安藤優子氏による記念講演「報道の現場から」が行われた。同サマーキャンペーンは1976年に始まり、今回で節目となる50回目。
キャンペーンの成果については、住宅着工数が低迷するなか、窯業系サイディングは306万坪、金属サイディングは17万8000坪を販売し、好調な結果となった。2025年度上期は売上高710億円で前年同期比2.7%減だったものの、営業利益は34億円で同1.7%増、経常利益は37億円と、利益面では堅調に推移していると説明した。
また、同社は2030年度を見据えた長期ビジョン「Challenge Global to 2030」の第一フェーズとして、2024~2026年度の中期経営計画を推進している。このうち、重点課題として掲げているのが、商品の高付加価値化、非住宅市場の開拓、環境対応の強化の3点だ。
商品の高付加価値化では、次世代インクジェット機を採用した新「モエンエクセラード」を投入。変色・褪色保証を従来の15年から30年に延長し、プレミアムシリーズとして展開する。加えて山口県下関工場に同設備を新設。2025年12月には一挙に82品番を発売予定とした。
非住宅市場への展開では、商業施設や中高層マンション向け売上が好調で、目標としていた前年同期比15%増と好調に推移している。さらにグッドデザイン賞を受賞した「プラスター・モエン外壁防火構造」や、新開発の金属サイディングを重ね張りする「スレート外壁改修工法」など、省施工・改修対応技術の強化を進めるとした。
環境対応の強化では、2030年にCO₂排出量半減、2050年にカーボンニュートラル達成を目標に掲げる。現在、国産木材チップを補強繊維としたオフセットサイディングの普及を推進しており、固定化されたCO₂量を排出量から差し引ける制度改正への対応も視野に入れているとした。
同社は2026年に創立70周年を迎える。こうした中、トップメーカーとしての責任を自覚し、持続的成長と社会貢献の両立を目指す姿勢を明確にした。
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