住宅メーカー・建設資材販売の北洲(宮城県富谷市)は12月1日から、北洲ハウジングの新築住宅全棟を対象に、繰り返し地震に対する耐震性能を可視化するシミュレーションを開始した。枠組壁工法の新築住宅全棟を対象とする取り組みは、業界で先進的な事例だ。
同社は東日本大震災の被災地を拠点に、耐震性能と制震性能を組み合わせた「サステナブル耐震®」を標準採用し、安全・安心な住まいづくりを追求してきた。今回の導入により住宅の高い安全性をさらに向上させる狙い。
シミュレーションには京都大学生存圏研究所の中川貴文准教授が開発した木造住宅倒壊解析ソフト「Wallstat」を使用。東日本大震災の地震波2回と建築基準法で定める極稀地震波1回を入力し、繰り返しの揺れに対する外壁損傷率20%以下を判定基準とする。結果は構造計画チェックの段階で提供し、弱点が見つかれば補強を行う。

Wallstatシミュレーションイメージ
同社は事前に「サステナブル耐震®」の性能を比較できる動画も公開。耐震等級1の住宅は大破して居住不能、耐震等級3も危険な状態となる一方、北洲仕様の住宅は繰り返しの揺れにも耐え居住者の生命を守る性能が示されている。
北洲ハウジングの新築住宅は、耐震等級3のツーバイフォー工法に加え、制震システム「MIRIE(ミライエ)」、基礎の水平ハンチ、木割れ防止釘を採用。耐震と制震を組み合わせた「サステナブル耐震®」を標準仕様とする。北洲はこの取り組みにより、住宅の高い安全性のさらなる向上を目指す。

北洲ハウジング サステナブル耐震
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