タカラスタンダード(大阪市)が2月4日発表した2025年3月期第3四半期(4~12月)決算は、新築・集合住宅向け製品が好調で、売上高が前年同期比2.7%増の1843億1600万円となり、第3四半期での過去最高を更新した。利益面では価格改定や在庫削減などの合理化が進み、営業利益は同20.1%増の128億7600万円、経常利益は同19.7%増の132億4100万円、四半期純利益は同9.9%増の90億5200万円となった。

売上高・営業利益の推移(決算説明資料より引用)
住宅設備関連事業の売上高は1841億4600万円(前年同期比2.7%増)、営業利益は127億2300万円(同20.7%増)。このうち新築市場向けは、集合向けの都市圏での需要が底堅く、売上高は1173億5200万円(同7.3%増)となった。リフォーム市場向けは、価格改定に伴う駆け込み需要の反動もあり、売上高は586億2400万円(同5.2%減)となった。
製品部門別の売上高は、キッチンが1118億1200万円(同4.2%増)、浴室が439億3100万円(同0.5%増)、洗面化粧台が213億5700万円(同4.1%増)となり、すべての部門で前年同四半期を上回った。

市場別(左)・製品別の構成比(決算説明資料より抜粋)
不動産賃貸事業・倉庫事業は、2024年3月に連結子会社タカラ物流サービスの損害保険代理店事業を譲渡したことにより、売上高は2億7300万円(同12.0%減)、営業利益は1億5200万円(同12.1%減)となった。
通期は据え置き リフォーム向け強化
通期予想は前回予想から据え置かれ、売上高は前期比1.9%増の2391億円、営業利益は同16.7%増の145億円、経常利益は同14.9%増の147億円、純利益は同2.1%増の97億円となる見通し。リフォーム市場向けで商品力や提案力の強化を図るほか、合理化による収益力改善を進める。
■関連記事
タカラ、ホーロー内装材にシームレスに仕上がる新パネル
ムーミンコラボのホーロー製キッチンパネル・内装材を発売
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。