LIXIL(東京都品川区)が1月31日公表した2025年3月期第3四半期(2024年4~12月)の連結決算は、売上収益は前年同期比1.6%増の1兆1404億5600万円、営業利益は同11.6%増の284億600万円、経常利益は同11%増の212億7600万円となった。純利益は黒字だが、金融・税金費用が増えたことで同36.8%減の42億8300万円で着地した。

瀬戸欣哉社長(公式サイトより引用)
LWT国内リフォーム比率47%に
ウォーターテクノロジー事業(LWT)の売上収益は6987億円(前年同期比4.5%増)、事業利益は319億円(同61.9%増)となった。このうち国内事業の売上収益は3266億円(同3.5%増)、事業利益は204億円(同10.9%増)。堅調なリフォーム需要により、新商品およびリフォーム商品の売上が増加した。リフォーム比率は4年前と比べて37%から47%に上昇している。
一方、海外事業は為替の影響もあり、円貨で同5.5%の増収となった。事業利益は同759.8%増と大幅に増加している。国別では、欧州・中東で売上が改善。米国では需要の低迷に加え、12月末に第三者の不正アクセスによりシステムが停止し出荷が遅れ、減収減益となった。
瀬戸欣哉社長は決算説明会で、「国内ではこれまで、ドアやサッシなど新築の比率が高かったが、リフォーム比率が上がってきたことで堅調な数字を出せるようになった」と述べた。また、米国トランプ政権による追加関税の影響については、「浴槽はアメリカで作っているので特に影響はない。水栓とシャワーは3~4割をメキシコで作り、残りはアジアで買っているため、短期的には影響が出るだろう」と話した。
ハウジングテクノロジー事業(LHT)の売上収益は4497億円(同2.8%減)、事業利益は273億円(同17.1%減)。日本事業は新築の落ち込みが響き同17.8%の減益となったが、窓リフォーム向けの売上伸長で収益性が改善されつつある。海外事業は同6.2%の増収、同4.9%の増益だった。

売上収益・事業利益の増減(決算説明資料より引用)
通期予想は据え置き
通期業績は前回予想を据え置き、売上収益は1兆5700億円(前期比5.9%増)、営業利益は250億円(同52.9%増)、経常利益は150億円(同125.1%増)、最終収益は80億円の黒字となる見込み。
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