日本建築家協会(JIA)は1月20日、2024年度の「日本建築大賞」(1点)および「優秀建築賞」(3点)の受賞作品を決定。大賞には「熊本地震震災ミュージアムKIOKU」が選ばれた。設計は大西麻貴さん、百田有希さんによる建築ユニット「o+h(オー・プラス・エイチ)」、建築主は熊本県、施工者は橋本・豊建設工事共同企業体。

熊本地震震災ミュージアム KIOKU(みなみあそ観光局提供)
「熊本地震震災ミュージアムKIOKU」は、2016年熊本地震の記憶を伝える回廊型フィールドミュージアム。流れるような平屋の屋根が敷地を横切るようにつながり、敷地外の遺構や阿蘇の風景を印象付ける計画となっている。構造は木造・鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)。熊本県産の杉・ひのきを用い、屋根の架構と水平力を負担するRC壁で構成した。屋根には、野焼きの灰や阿蘇黄土を釉薬(ゆうやく)として使用したオリジナルタイルを採用。外壁や床はコンクリート洗い出し、微弾性塗装で仕上げた。

平面図・配置図(施設パンフより引用)
優秀賞に「花重リノベーション」など3作品
優秀建築賞は、以下3作品が受賞した。
▽MARU。architecture「花重リノベーション」
(設計:高野洋平さん、森田祥子さん)
▽森ビル一級建築士事務所・久米設計「虎ノ門ヒルズステーションタワー」
(設計:新井章邦さん、田尾健二朗さん、安東直さん、鈴木章浩さん、他)
▽伊藤博之建築設計事務所・多田脩二構造設計事務所「天神町place」
(設計:伊藤博之さん、上原絢子さん、多田脩二さん)
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