集合住宅向け制震補強の有効性を実証 飛島建設

　飛島建設（神奈川県川崎市）は大阪大学・倉本教授の技術指導のもと、同社の制震技術｢トグル制震装置｣について動的加振実験を行い、地震時の有効性を確認した。

　建物にバルコニーや廊下がある集合住宅などの場合、耐震補強を行いたくても既存の柱・梁に補強部材を直接設置できないケースがある。トグル制震装置を用いた補強工法は、バルコニーや廊下の外側に補強架構の増設が可能。バルコニーなどを撤去する必要がなく、居住しながら施工ができる。
　
　実験は、約１/２スケールと大規模の試験体を用いて、地震時のようすをより詳しく把握できる動的加振により行った。それによると、地震時の補強架構と建物との一体性や、地震応答解析による設計の妥当性を確認。トグル制震装置による補強の有効性を証明した。