災害発生後は、応急仮設住宅や住宅の補修・建て替えの需要が発生する。四国の工務店として南海トラフ地震などのリスクに備え自社のBCPにも取り組んできた誉建設(徳島県徳島市)は、林業・木材関係者と連携してローカルなサプライチェーンを構築し、一定量の木材を常時備蓄。非常時の資材ニーズに対応できる体制を整えつつ、一般社団法人「もりまちレジリエンス」を設立し、森林の保全や地域活性化にも並行して取り組んでいる。
山で伐採された木材を、一次製材を経て同社と縁の深い製材所・阿波林材(徳島県三好市)が購入して天然乾燥させて製材し、それを同社が仕入れるのが基本的な流れだ。普段の家づくりで使いつつ、常時在庫を確保するこの仕組みを、社長の鎌田晃輔さんは「木材のローリングストック」と表現する。
ストックされているのは柱、梁、桁など構造材から胴縁、羽柄材、造作材など約500~700㎥。応急仮設住宅(9坪タイプ)なら約100戸分、一般的な戸建て住宅なら約50棟が建設できる量だ。
製材所と連携するにあたり・・・
この記事は新建ハウジング2月20日号16面(2024年2月20日発行)に掲載しています。
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