新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
今回は、高木健次さんの「データ×現場 で考える工務店経営」ルームからの記事です。

クラフトバンク株式会社/クラフトバンク総研所長(旧:ユニオンテック株式会社 旧:ConTech総研所長)。京都大学在学中に家業(建材卸)の倒産を経験し、ファイナンスと法律を学ぶ。ファンドマネージャーとして計12年、中堅・中小企業の事業再生・承継に従事。建材、住宅、製造業等を中心にデータに基づく再生プランを多数立案。自身も投資先に取締役、経営企画室長として出向して実行支援。災害被害を受けた企業の支援等も経験。建設業界で独自の取り組みを行うクラフトバンクに縁を感じ、2019年入社、大手法人営業を経て、同12月よりクラフトバンク総研シニアリサーチャー就任、2020年6月より現職。…
10月1日の社名変更に伴い、ConTech総研からクラフトバンク総研になりました高木です。
コロナ禍の経営状況について、全国の工務店から、
「コロナの影響は無く、忙しい」
「大工だけど、仕事が無い」
「工務店だが、集客に苦戦」
などなど、様々な声が弊社に届いています。
今月から様々なデータをもとに、この”バラバラ”な状況を検証します。
建設業に関わる皆様の判断の一助となれば幸いです。
全体では減っているが、実態は業種で”バラバラ”
国交省公表の今年4~8月の建設業全体の受注(公共・土木含む)の対前年同期比は、
マイナス6.2%(2020年4~8月の5ヶ月累計を、2019年同期間累計と比較)でした。
次に、建設投資全体の約7割を占める、民間建築領域(事務所・倉庫・住宅等)の推移を見てみます。
非住宅、住宅、リフォームとも「プラス、若干マイナス、大きくマイナス」が混在した結果、全体で十数%のマイナスになっているのが実態です。
さらに細かく、都道府県別、部位別に見ていくと、伸びている領域があります。全国的に悪化しているわけではなく、プラスの地域、マイナスの地域が混在し、結果的には全体で減っています。
会社ごとの業績も”バラバラ”
個別の会社の業績も”バラバラ”です。
例として、戸建住宅大手上場企業(売上業界トップ4社)の今年8月までの受注推移を見てみます。
上手を見ると、各社共に緊急事態宣言後の4~5月に大きく受注が減っていますが、旭化成ホームズが対前年同月比▲67%と大きく落ち込んだのに対し、積水ハウスは▲19%に留まっています。その後、8月の受注回復スピードも各社”バラバラ”です。
月次受注速報が開示されていないのと、受注ではなく販売数ベースの開示なので、上記の図には反映していませんが、同じく業界上位の飯田グループホールディングスの第1四半期販売棟数は対前年同期比プラス8.7%と、プラスの企業もあります。
他の建設関連の上場企業でも対前年比プラス、通期業績予想で大きく影響は無いとしている企業は複数あります。
こういった状況を踏まえた工事会社の対策等、詳細はぜひ弊社以下リンクをご確認ください。
https://note.com/cri/n/nedc9267e2583
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